ミドルポケットでプリフロップにレイズ、3ベットするか悩んだことはありませんか?
ここではプリフロップのハンドレンジ表を覚えたい人がより理解を深め簡単に覚えられるよう、ミドルポケットについてポジション別に徹底的に解説していきます。このページを読むことで丸暗記するよりも効率的にミドルポケットのレンジについて覚えることができます。
※ここではミドルポケットを99,88,77,66のポケットペアとします。
今回は6人テーブルのキャッシュゲーム(リングゲーム)でスタックが100BBのハンドレンジ表を見ていくで!
動画で見たいという方はこちらをどうぞ!
UTG(アンダーザガン)関連のミドルポケット
UTGのハンドレンジ表です。朱色のハンドはレイズで参加します。紺色はフォールドです。ベット額は2.5BBです。
これをみるとミドルポケットはすべてレイズで参加することができます。UTGはプリフロップ、1番最初にアクションをするので、まだ5人のプレイヤーのアクションが残っています。その残りのプレイヤーがエーシーズやキングスを持っている可能性もあります。弱いハンドで参加することはできません。
つまりUTGのハンドレンジは他のポジションからのハンドレンジより強いと言えます。その一番強いハンドレンジでもミドルポケットはすべて参加することができるので、他のポジションでも前のプレイヤーが全員フォールドしている場合、ミドルポケットはレイズで参加することができます。
UTGがレイズしたときのアクション
UTGのプレイヤーがレイズします。あなたはHJ(ハイジャック)からBB(ビッグブラインド)のどこかのポジションでミドルポケットを持ってます。ポジション別に3ベット、コール、フォールド、どのアクションをするべきか見ていきましょう。
ポジションがHJ(ハイジャック)のとき
UTGがレイズしたときのHJのハンドレンジ表です。オリジナルレイザーであるUTGのハンドレンジは強いです。さらにHJだと後ろに4人ものプレイヤーが残っています。その4人の中にプレミアムハンドを持っている人がいるかもしれません。
広いレンジで3ベットして後ろから4ベットされるとフォールドしなければいけません。
まだ何もアクションをしていないプレイヤーが多いのでHJでミドルポケットを持っているとき、UTGがレイズすれば、そのほとんどでフォールドします。99のみコールすることができます。
ポジションがCO(カットオフ)のとき
まだ何もアクションをしていないプレイヤーが3人と少し減ったので、その分少しレンジが広がり88のポケットペアでも参加できるようになりました。
ただし88で3ベットできる頻度は50%で、残りの50%はフォールドします。
UTGのハンドレンジ全体に対して、88のポケットペアのエクイティは52.4%です。
ポジションがBTN(ボタン)のとき
ボタンはポストフロップ(2ラウンドから4ラウンド)でアクションが一番最後になるので、有利に戦うことができます。レイズしたプレイヤーを3ベットでフォールドさせる必要がなく、コールするレンジが増えます
※緑色がコール
HJやCOは3ベットかフォールドでしたが、ボタンは3ベットかコールになります。ただしUTGのハンドレンジは強く、ミドルポケットはだいたいコールします。3ベットする割合が25%でコールする割合が75%です。
ポジションがSB(スモールブラインド)のとき
UTGのレイズに対して、SBのハンドレンジはとても狭いです。そしてミドルポケットの中で99のみ3ベットします。
ブラインド(強制参加費)を支払っているし、もっといろいろなハンドで参加してもいいんじゃない?
せめてコールで参加したいよね
SBは強制参加費として0.5BB支払っていますが、ポストフロップでのポジションが悪く気軽にコールで参加できません。
またビッグブラインドのアクションが残っています。コールで参加したらビッグブラインドがスチール目的で3ベットしてくる可能性もあります。
したがってSBで参加するときは、狭いレンジで3ベットのみとなります。ライト3ベットもA5sのみです。さらに3ベット額が他のポジションだと8BBですがSBは11BBです。
11BBという大きな3ベット額からSBの「頼むからフォールドしてくれ~」という心の叫びが聞こえてくるなw
ポジションがBB(ビッグブラインド)のとき
BBだとミドルポケットだけでなくローポケットでも、すべてのポケットペアでコールします。
SBはポジションが不利だからレイズかフォールドって言ったよね?BBもポストフロップでポジションが悪いしコールっておかしくね?
BBだと3ベットでなくコールの理由は2つあります。1つ目はすでに強制参加費を1BB支払っているので、UTGのレイズ2.5BBに対して1.5BB支払うだけでゲームに参加できます。
もう一つはプリフロップでBBが一番最後にアクションをします。つまりBBがコールすればフロップに自動的に進みます。BBが3ベットをして誰かが4ベットしてくる心配がありません。
とりあえずコールして、フロップで3枚のカードを見てから次のアクションを決めることができます。
BBのポジションは参加費が安くレイズされる心配もないから、気軽にコールで参加できるぞ。
3ベットの割合も5.9%と他のポジションに比べて低くなってるね
3ベットされたときのUTGのアクション
あなたはUTGでミドルポケットを持っています。プリフロップでレイズしたところ、別のポジションから3ベットをされました。このときのアクションをポジション別に見ていきます。
HJから3ベットされたとき
UTGからのオープンレンジが強いとわかっているにもかかわらず、HJが3ベットしてきました。この3ベットはかなり強いです。
そのためミドルポケットは50%の割合でコール、残りの50%はフォールドします。
HJの3ベットレンジ対して99のエクイティは47.4%です。
HJの3ベットレンジ対して66のエクイティは43.6%です。
ミドルポケットのエクイティは50%以下か・・・思ったよりもエクイティって低いんやな。
COから3ベットされたとき
HJからの3ベットに比べてCOからの3ベットだと少しミドルポケットからのコールレンジが広がります。99でのコールの割合が50%から75%に増えています。
相手の3ベットレンジが広く、76sや56sのスーテッドコネクターでも積極的にライト3ベットが多いと感じるならミドルポケットでのコールの割合を増やし、スーテッドコネクターやA5sなどで3ベットしてこないプレイヤーならフォールドがおすすめです。
COの3ベットレンジに対する99のエクイティは47.2%です。
スーテッドコネクター、A5s、A4sを省いたCOの3ベットレンジに対する99のエクイティは44.6%です。
BTNから3ベットされたとき
ボタンは広いハンドレンジで3ベットしてくるので、99や88は100%の割合でコールします。77と66は50%の割合でコールします。
SBから3ベットされたとき
SBの3ベットは強く、さらにベット額が11BBと大きいです。この3ベットには簡単にコールすることはできません。
ミドルポケットは50%の割合でコールします。残りはフォールドです。
BBから3ベットされたとき
BBからの3ベットはA2sや75sなどライト3ベットがあるので、3ベットがあまり強くないように見えます。しかし3ベットの割合はハンドレンジ全体の5.9%とSBからの7.4%より低いです。
※『UTGからレイズされたときのアクション』にある画像より確認してください
つまりBBからの3ベットはAAやKKの割合がSBからの3ベットより高くなります。そのためミドルポケットでコールできる割合は少し下がります。
UTGで66のポケットペアを持っているとき、BBから3ベットされたら25%の割合でコールします。
HJ関連のミドルポケット
ハイジャックのオープンレンジです。ミドルポケットはもちろんレイズで参加します。ベット額は2.5BBです。
HJがレイズしたときのアクション
HJのプレイヤーがプリフロップでレイズしました。あなたはCOからBBまでのどこかのポジションでミドルポケットを持っています。それぞれのポジションごとに、3ベット、コール、フォールドのどのアクションが良いのか見ていきます。
ポジションがCOのとき
HJがプリフロップでレイズしたときのCOのハンドレンジ表です。ミドルポケットは99、88でコールします。
ポジションがBTNのとき
ボタンはミドルポケットをフォールドしません。またポストフロップでのポジションが良いので、コールの割合が増えます。
99から77は50%の割合で3ベット、残りがコールです。66は3ベットの割合が25%になります。
COのオープンレンジに対する99のエクイティは57.8%です。かなり強いです。
66だと50%まで下がります。ポジションが有利なので勝率50%でも十分に戦えます。
相手が3ベットによくフォールドするなら3ベットの割合を増やし、コールしてくるプレイヤーならミドルポケットはコールしていくのが良いかと思います。
またUTGレイズにCOがコールした場合、2人分のレイズがポットにあるので、ポット額が大きくなります。ここはセット狙いでコールするのも良いかもしれません。フロップでセットができれば、たくさんのチップを相手から奪える可能性があります。一方、セットができなければアウツの少ないポケットペアは簡単に諦めることができます。
ポジションがSBのとき
ミドルポケットはポジションが良くないので、HJからのレイズに対して3ベットを返すのは99と88のみです。また3ベットの額は他のポジションから3ベットするよりも大きく11BBになります。
88のエクイティは55%もありますがフォールドの割合は50%です。このことからもテキサスホールデムはポジションが重要だということがよくわかります。
ポジションがBBのとき
ミドルポケットは3ベットしません。すべてコールします。
3ベットされたときのHJのアクション
あなたはHJでミドルポケットを持っています。プリフロップでレイズしたところ、他のポジションから3ベットされました。この状況で、HJのとるべきアクションをポジション別に見ていきましょう。
COが3ベットしたとき
99はコールする割合が75%と高いですが、その他のミドルポケットだとコールする割合は50%と下がります。
COの3ベットレンジに対する99のエクイティは48.6%です。
COの3ベットレンジに対する66のエクイティは43.4%です。
66のエクイティだけどみると低いし、3ベットにフォールドしたくなる!
すでにレイズで2.5BBをポットに入れているし不利な戦いとわかっているけど、ある程度の割合でコールしていかないといけないんやろな
BTNが3ベットしたとき
ボタンはポジションが良く強い以外にもいろいろなハンドで3ベットをしてくるため、がんばってコールします。
77と66は25%の割合でフォールドしますが、覚えるのがめんどくさければボタンからの3ベットに対してミドルポケットはコールと覚えても良いかもしれません。
SBが3ベットしたとき
99はコールしますが、その他のミドルポケットは50%の割合でコールします。
SBの3ベットレンジに対する99のエクイティは45.1%です。
SBの3ベットレンジに対する66のエクイティは41.2%です。
ミドルポケットの勝率は高くないけど、ポジションが良いからがんばってコールしていかないといけないんやな。
BBが3ベットしたとき
SBが3ベットしたときとほぼ同じですが、99のポケットペアのコールする割合が75%と少し下がります。
CO関連のミドルポケット
カットオフのオープンレンジです。オープンレンジはアクションをしていないプレイヤーの数が減れば減るほど広がっていきます。
COがレイズしたときのアクション
COのプレイヤーがプリフロップでレイズしました。あなたはBTNからBBまでのどこかのポジションでミドルポケットを持っています。それぞれのポジションごとに、3ベット、コール、フォールドのどのアクションが良いのか見ていきます。
ポジションがBTNのとき
ミドルポケットは50%の割合で3ベットします。残りの50%はコールします。
カットオフのオープンレンジに対して77のエクイティは54.4%です。
カットオフのオープンレンジに対して77のエクイティは54.4%です。
99のエクイティが60%以上なら、下振れの女神に愛された俺でも自信を持って戦えそうやな
ポジションがSBのとき
99,88は100%の割合で3ベット、77は50%の割合でベットします。
カットオフのオープンレンジに対して77のエクイティは54.4%です。
ポジションがBBのとき
99は25%の割合で3ベット、残り75%をコールします。88から66までのポケットペアは100%の割合でコールします。
COのオープンレンジは広くポットのスチール目的でレイズしてくることもあるので、相手にプレッシャーをかけるためミドルポケットでも3ベットをすることがあります。
3ベットされたときのCOのアクション
あなたがCO(カットオフ)でミドルポケットペアを持ち、プリフロップでオープンレイズをしたところ、後ろのプレイヤーから3ベットされました。この状況で、COとして最適なアクションが何かを見ていきましょう。
BTNが3ベットしたとき
ミドルポケットはすべてコールします。
BTNの3ベットレンジに対する99のエクイティは53.8%です。
BTNの3ベットレンジに対する66のエクイティは47.3%です。
SBが3ベットしたとき
SBはポストフロップでのポジションが悪いので、通常3ベット額が大きくなります。それでもCOでミドルポケットを持っているときは、ほぼコールします。
99と88は100%の割合で、77と66は75の割合でコールします。
BBが3ベットしたとき
99なら100%の割合でコールし、88や77は75%の頻度でコールします。そして、66はやや慎重に50%の割合でコールします。
BBからの3ベットには、ミドルポケットでもけっこうフォールドするんやな。BBの3ベットは思ったよりも強いな
BTN関連のミドルポケット
アクションを残しているプレイヤーがSBとBBのみなので、ボタンは積極的にポットを奪いにいくポジションです。広いレンジでレイズするので、もちろんミドルポケットはレイズします。
BTNがレイズしたときのアクション
BTNのプレイヤーがプリフロップでレイズしました。あなたはSBもしくはBBでミドルポケットを持っています。それぞれのポジションで3ベット、コール、フォールドのどのアクションが良いのか見ていきます。
ポジションがSBのとき
BTNはポットをスチールする目的でもレイズをしてきます。中にはBTNであればどのハンドでもレイズで参加すると言う人がいるぐらいです。
そんなボタンプレイヤーにプレッシャーをかけるため、ミドルポケットはすべて3ベットします。しかもコールされないように、2.5BBでレイズされたら11BBで3ベットします。
ポジションがBBのとき
コールレンジの広いBBですが、さすがにBTNのレイズに対しては3ベットもします。99は75%の割合で3ベットし、88は50%の割合で3ベットします。77と66は100%の割合でコールします。
BTNのレイズに対して99のエクイティは63.4%です。
BTNのレイズに対して77のエクイティは56.9%です。
またしっかりと3ベットをすることで、プレミアムハンドがきたときに3ベットしてもコールがもらえます。プレミアムハンドだけで3ベットしても、誰もあなたのレイズにコールしてくれません。
3ベットされたときのBTNのアクション
あなたがBTNでミドルポケットペアを持ち、プリフロップでオープンレイズをしたところ、後ろのプレイヤーから3ベットされました。この状況で、BTNとして最適なアクションを見ていきます。
SBが3ベットしたとき
ミドルポケットはすべてコールします。33や22などの数字の小さいポケットペアでもコールできます。
BBが3ベットしたとき
ミドルポケットはすべてコールします。
SB関連のミドルポケット
SBのオープンレンジです。99で75%、88で50%、77で25%の割合で3ベットします。ただし、この割合を守る必要も記憶必要もありません。ミドルポケットが来たら50%ぐらいでベットして、残りの50%はコールするぐらいで大丈夫です。
BBが3ベットしたとき
あなたがSBでミドルポケットペアを持ち、プリフロップでオープンレイズをしたところ、BBが3ベットしました。この状況で、SBの最適なアクションを見ていきます。
ミドルポケットは、すべてコールします。
プリフロップでのミドルポケットまとめ
ここでは、ミドルポケットを持っているときにオープンレイズ、レイズと3ベットへの対応についてまとめていきます。
まずプリフロップにあなたが一番最初にアクションをするとき、ミドルポケットは100%レイズで参加することができます。フォールドする必要はありません。
あなたがミドルポケットを持っているときに、あなたの前で誰かがレイズすればアクションが少し複雑になります。あなたのポジションがBBであればだいたいコールします。BTNは3ベットかコールになります。フォールドすることはありません。
その他のポジションは3ベットかフォールドします。99であれば100%の割合で3ベットできます。相手と自分のポジション、相手のオープンレンジの強さを考えながらアクションを決めてください。
最後にあなたがミドルポケットでオープンレイズして3ベットされた場合についてまとめます。
3ベットに対してミドルポケットで4ベットすることはありません。コールかフォールドです。ただし100%フォールドということはなく、たとえ相手のハンドレンジが強く、こちらが弱い66のポケットペアだとしても一定の割合でコールします。
※4ベットにコールすることはあります。
もしミドルポケット全体で3ベットに対して50%以上の割合でフォールドしていたら降りすぎです。相手の3ベットレンジが強くないプレイヤーだなと思ったら、積極的にコールしていきましょう。
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