ポーカーで勝つために1番最初に覚えることは、プリフロップにどのハンドで参加するか知るためにハンドレンジ表を覚えることです。プリフロップはあなたが必ず参加するラウンドなので、ここでミスを減らすことが長期的な利益につながってきます。
ただハンドレンジ表と言ってもどのハンドレンジ表を使えばいいのかわかりません。GTOウィザード、プリフロトレーナー、ゼロスレンジ、プリフロップアドバイザー、3MPC PREFLOP SOLUTION、NTポーカーなどたくさんのハンドレンジ表があります。ただ、これらのハンドレンジ表は覚えることが多すぎて初心者ポーカープレイヤーにとって大変です。
6人でテキサスホールデムをした場合、プリフロップはUTGからSBまでで5つのハンドレンジ表、BBはUTG、HJ、CO、BTN、SBのどこからレイズがあったかでハンドレンジが変わります。これだけで10枚のハンドレンジ表を覚える必要があります。さらに3ベット、4ベット、5ベットでのハンドレンジ表も考えると覚えることが多すぎて頭が痛くなりそうです。

強いポーカープレイヤーになりたいという強い意思がなければ、一般的なハンドレンジ表を覚えるのは厳しんちゃうかな?
そこで初心者でも気軽に使えて覚えることも少ないハンドレンジ表、ヨコサワハンドレンジ表がおすすめです。
ヨコサワハンドレンジ表の具体的な使い方は、世界のヨコサワさん本人がヨコサワポーカーチャンネルで説明しています。まずはこちらの動画をみてください。その中で、説明が足りないところ、補足しておくべきことを説明します。
ヨコサワハンドレンジ表の補足
動画の中で説明がなかったスモールブラインドのハンドレンジ、トーナメント(アンティあり)のハンドレンジ表、3ベットされたときの対応方法などについて説明します。
気をつける点は、こちらはリングゲーム(キャッシュゲーム)用のハンドレンジ表です。トーナメントのようにアンティがある場合、こちらのハンドレンジ表通りにプレイすると、フォールドしすぎになります。
スモールブラインドのときどうすればいい?
ヨコサワポーカーチャンネルを見ても、スモールブラインドのポジションときにどのハンドで参加すればいいのかわかりません。
結論からいうと、ボタンと同じハンドレンジで良いと思います。というのもヨコサワハンドレンジ表をよく見ると、BTN(後ろに0~2人)のハンドと書かれています。スモールブラインドだと、後ろにビッグブラインド、1人しかいません。後ろに1人いるときのハンドレンジ表を使うのでBTNのハンドレンジになります。
なぜビッグブラインドは参加レンジが広いの?
ビッグブラインドは、強制参加費としてすでに1BB支払っています。そのため1BB安くゲームに参加することができます。したがって参加レンジも広くなります。通常は相手のレンジより1段階強くないとコールすることができませんが、ビッグブラインドのポジションだと相手より1段階下でもコールすることができます。
たとえばCOからの参加レンジは水色以上です。したがって水色より1段階下のランク、白色以上のハンドであればビッグブラインドから参加することができます。
トーナメントで使えるヨコサワハンドレンジ表は?
こちらはトーナメント用のハンドレンジ表になります。トーナメントではアンティがあります。最初からより多くのチップがポットに置いてあり、キャッシュゲーム用のハンドレンジに比べると参加ハンドが広いです。
上の画像を見てください。薄い紫色の部分は、あなたがビッグブラインドのポジションのときボタンからレイズがあった場合コールで参加することができます。スモールブラインドからレイズがあった場合も同じようにコールできます。
3ベットされたらどうすればいいの?
相手が3ベットしてきたときにどのようなアクションを選べばいいのかについて、動画の中で世界のヨコサワさんは説明していません。したがって相手が3ベットしてきたときのアクションについて具体的に補足していきます。
世界のヨコサワさんは動画の中で「相手のハンドレンジより1ランク上ならコールで参加、ランクが2つ上ならレイズで参加する」と言っています。さらにAA、KK、AKなら常にリレイズでオッケーとも言っています。
このことを意識しながら具体的に考えていきます。今回はキャッシュゲーム用のヨコサワハンドレンジ表を利用します。
あなたはボタンからAQs(赤色ランク)でレイズしました。するとスモールブラインドが3ベットを返します。ボタンのランクは白色です。白色から2段階上は緑色です。そのためスモールブラインドは、緑色以上のランクから3ベットしてきたと考えられます。
水色ランクのハンドなら3ベットでなくコールをしているはずです。
緑色より1段階上、黄色ならスモールブラインドの3ベットにコールできます。88のポケットペアやQJsなどがコールできます。
ランクが赤色以上であれば4ベットできます。あなたのハンドAQsは赤色ランクです。したがってスモールブラインドの3ベットにレイズを返すことができます。
もう1つ具体的な例をみていきましょう。
あなたはハイジャックで8のポケットペア(黄色ランク)を持っています。プリフロップでレイズをしたらビッグブラインドが3ベットをしてきました。
ハイジャックのハンドランクは水色です。それより2段階上のランクが3ベットできると考えれば、相手のハンドランクは黄色以上です。コールするためには黄色より1つ上のランク、赤色ランクが必要です。9のポケットペアは赤色ランクなのでコールできますが、8のポケットペアは黄色ランクなのでフォールドします。
実際にハイジャックからレイズして、カットオフが3ベットしたときのハイジャックのハンドレンジ表です。AQoやKTs、A5sなどそこまで強くないハンドで4ベットしたり、ポケットペアの多くをコールにまわしています。
相手が本当に強いハンドしか3ベットしない場合、ヨコサワハンドレンジ表のルールに従って多くのハンドをフォールドすればいいですが、オンラインポーカーのように適切な割合で3ベットを返してくるプレイヤーには、こちらも適切な割合でコール、4ベットしていく必要があります。
またエムホールデムも、通常の3ベットレンジよりも広い範囲で3ベットをしてくるアグレッシブなプレイヤーをよく見かけます。ヨコサワハンドレンジ表に従って、相手の3ベットにフォールドしていると降りすぎになります。
ベット額はいくらにすべきか?
オープンレイズは人によって違います。100BBのキャッシュゲームだと2BBから3BBが標準です。ヨコサワハンドレンジ表を使うときは、いくらレイズすればいいのでしょう?
世界のヨコサワさんは、プリフロップでの具体的なレイズ額について触れていません。ですが、動画を見ると相手が3BBでレイズしています。
したがって、こちらがレイズするときも3BBでいいと思います。もし、2BBのオープンレイズでヨコサワハンドレンジ表を使う場合、少しハンドレンジを広げることをおすすめします。
GTOウィザードのオープンレンジ表で比べてみます。両方ともボタンのポジションで左が3BB、右が2BBでオープンレイズするときのハンドレンジ表です。
2BBのハンドレンジ表でポケットペアをみると、3や2のポケットペアで参加しますが、3BBは参加していません。
リンプインにはどう対応すればいいのか?
エムホールデム、ポーカーチェイスともにリンプインで参加してくるプレイヤーが多いです。リンプインへの対応方法について、ヨコサワポーカーチャンネルの動画を見ましたが特に説明はありません。
参考になる情報は『ランクが1つ上ならコール、ランクが2つ上なら3倍のリレイズをして参加』です。ただ、これはオープンレイズに対する対応方法で、リンプインに対する対応方法ではありません。
たとえばアンダーザガンのプレイヤーが、ゲームに参加するために必要な最低額の1BBを支払って、プリフロップで参加しました。あなたはJTsをもっています。ここでJTsは黄色ランクで緑色ランクより1ランク上だから、世界のヨコサワさんが言う通りにコールを選びました。
ここでもしボタンのプレイヤーがレイズしてきた場合、どう対応すればいいでしょう?
アンダーザガンのランクが緑色で、ヨコサワハンドレンジ表のルールに従うと、アンダーザガンにレイズできる2ランク上のハンドは赤色です。あなたのハンドJTsは黄色ランクなのでフォールドです。
ところでボタンのプレイヤーは本当に赤色以上のハンドでレイズをしてきたのでしょうか?
アンダーザガンがリンプして、それにあなたがコールしています。二人ともあまり強いハンドを持っていなさそうです。そこでボタンのプレイヤーもあまり強くないハンドでプレッシャーをかけるためにレイズしてきたかもしれません。
このようにリンプインに対してコールで参加するのは、良いアクションといません。したがってリンプインしたプレイヤーより上のランクのハンドがあれば、4BBのレイズをします。これをアイソレーションレイズ、もしくはアイソレートといいます。
あなたがリンプインに対して大きくレイズすることで、後ろのプレイヤーが参加しにくくなります。リンプインしたプレイヤーも、この大きなレイズに参加するかどうか難しい選択をせまられます。
ヨコサワハンドレンジ表で検証してみた
これからポーカーチェイス、エムホールデム、GGポーカーでヨコサワハンドレンジ表を使ってどれくらい勝てるのか検証します。それぞれのプレイ時間は5時間、合計15時間です。
ポーカーチェイスでヨコサワハンドレンジ表を使えば勝てる?
最初の検証では、3位、6位、4位と良い順位をとることができませんでした。これはヨコサワハンドレンジ表の問題というよりは、プレイミスや運が悪かったためです。
今回は2位、3位をとることができました。前半にスタックを増やすことができ、ヨコサワハンドレンジ表が大活躍!!
6位、2位、1位と今回もヨコサワハンドレンジ表が活躍しました。特に最後の3回目は、平均チップの3倍ほどスタックがあり、かなりの圧勝です(フルハウスや4カードなどポーカーチェイスさんの応援も、かなりありましたw)
最初の6位は、アグレッシブプレイヤーにブラフをしてらレイズを返されたり、スロープレイでリバーに逆転されたりミスが多かったです。
ここからはリング戦の検証をしていきます。今回はビギナールームをプレイし120BB勝ちました。Qランクに上がったので、スタンダードルームもプレイします。ここでは、5BB負けました。
合計で3421メダル増やします。
ポーカーチェイスでの検証はこれで最後です。Jランクに戻ったので最初はビギナールームでプレイします。25BB勝ってQランクに戻ります。
次にスタンダードルームをプレイして26BB勝ちました。
合計で6400メダル増やします。
オンラインポーカーでヨコサワハンドレンジ表を使えば勝てる?
GGポーカー、ラッシュ&キャッシュ5NLで検証します。十分に戦えそうなら10NLで検証するかもしれません。
今回は約55BBほど負けました。約2ドル負けです。プリフロップのオールイン対決で負けていることを考えると、十分がんばったかなと思います。
今回は102BB、約6ドル勝つことができました。レーキを除くと約5ドル勝っています。参加率も3ベット率もバランスが良いので、ヨコサワハンドレンジとオンラインポーカーの相性は良いといえます。少し3ベットにフォールドしすぎなのが気になりました。
今回はトップペア勝負のとき、キッカー負けをしてしまい3ドルほど負けます。49BBの負けです。
検証4回目、いい感じで勝つことができ6ドル、100BB以上勝つことができました。
検証最後でなんと11ドル、200BB以上勝つことができました。初心者向けに作られたヨコサワハンドレンジ表ですが、オンラインポーカーでも十分に使えることが証明できたのではないでしょうか?
最終的に5時間で17ドル増やすことができました。
エムホールデムでヨコサワハンドレンジ表を使えば勝てる?
初心者から初中級者が多いアドバンストルームで、ヨコサワハンドレンジ表を使えばどれくらい勝てるのか検証します。
ヨコサワハンドレンジ表のキャッシュ用、トーナメント用の両方を使い、実際の使いやすさについても書いていきます。
今回は75.5BB、15万1000mポイント負けました。他のプレイヤーの参加率が高く、ヨコサワハンドレンジ表だとゲームにあまり参加することができません。そして強いハンドで参加しても、ポストフロップで複数人が残っているため、ポジションやオリジナルレイザーによるアドバンテージというものがありません。
強いハンドのみで参加してもあまり意味がないのでは?と感じました。
3ベットするとき、世界のヨコサワさんが言う『インポジションなら相手のレイズ額の3倍、アウトオブポジションなら4倍にする』よりも大きく3ベットしたほうが良いです。強いハンドで3ベットしても、結局マルチウェイになります。
たとえエーシーズでも2人相手なら5回に1回は負けます。
今回も負けてしまいました。14万1500mポイント(約70BB)のマイナスです。ポーカーチェイス、オンラインポーカーでは、ヨコサワハンドレンジ表を使うことでうまくプレイできていたのですが、エムホールデムになって負けが続きます。
負けるだけでなくゲームにもあまり参加できないのがストレスです。プリフロップにアンダーザガンもしくはハイジャックからゲームに参加するプレイヤーが多いです。そうなると、こちらはヨコサワハンドレンジ表の黄色ランク以上でないと参加できません。そのためプリフロップは、ほとんどのハンドでフォールドになります。

30分待ってやっと強いハンドで参加したのに、普通に弱いハンドに負けてしまってマジ切れそうやわ!
キャッシュゲーム用のヨコサワハンドレンジ表では全然勝てないので、今回からトーナメント用を使いました。
トーナメント用だと参加率も上がり、ストレスなくプレイすることができました。75万7500mポイント(379BB)と大きく勝ちました。
検証4回目は23万4500(117BB)勝ちました。トーナメント用のヨコサワハンドレンジ表に変えてから、安定的に勝つことができています。
この勝負は左下のゲストさんがキングスでスロープレイしてくれたおかげで、フォーカードが完成しました。プリフロップにゲストさんはキングスで3ベットせずにコール、フロップもチェックしています。7でフォーカードができたのでオールイン勝負になってもおかしくないですが、ポットは大きくなりませんでした。
スロープレイをするなら、ターンもしくはリバーでアグレッシブになっても良いのですが、残念ながら最後までゲストさんはスロープレイをしています。
最後の検証でエキスパートに挑戦しました。エキスパートはポーカー経験者も多くプリフロップの参加率も下がり、ヨコサワハンドレンジ表でプレイしやすくなると思いますが・・・
残念ながらボコボコに負けてマイナス337万mポイント(168.5BBのマイナス)となりました。これはヨコサワハンドレンジ表が悪いというよりは、ポストフロップでのアクションミスとハンド運が悪かったためです。
A8sやK8sもフラッシュができたらとても強く、スリーカード・ツーペア・トップペアからすべてのチップを奪える可能性もあります。これらのハンドはもっと積極的に参加したいなと思いました。
ヨコサワハンドレンジ表の長所と短所は?
実際にヨコサワハンドレンジ表を使って良かった点や使いにくい点について補足します。
ハンドレンジが強いからキッカーで勝てる
ヨコサワハンドレンジ表は初心者向けにタイトなレンジで参加します。あまりゲームに参加できないので退屈な気分になりますが、その分、参加したときにこちらのハンドが強い可能性は高いです。特に同じAを持っていたとき、キッカーで勝っている事がくなります。
このように相手がAを持っていて、こちらのキッカーが強い状態だと一気にスタックを増やせます。
あとエムホールデムやポーカーチェイスのようにプリフロップでの参加レンジが広い相手への対抗策として、ハンドレンジを狭くして3ベットを増やすというのも良いエクスプロイト戦略になります。ヨコサワハンドレンジ表を利用すれば、自然と相手をエクスプロイトしている可能性があります。
トーナメント用ハンドレンジ表はBBからのコールレンジが狭すぎる
ビッグブラインドのポジションにいるとき、相手のレイズにコールしたいなという場面が何度もありました。実際にハイジャックからレイズがあったとき、ビッグブラインドのハンドレンジを見ていきます。
アンダーザガンから2.5BBでレイズしたときのビッグブラインドのハンドレンジ表です。スタックは75BBになります。
※プリフロップトレーナープロのハンドレンジ表です。
ボタンから2.5BBでレイズしたときのビッグブラインドのハンドレンジです。ほとんどのハンドでコールします。
ビッグブラインドのポジションのときは、ヨコサワハンドレンジ表よりも積極的にコールしてほうがいいと思います。特にまだお互いのスタックが多いのに、2BBと小さいレイズを使ってくるプレイヤーに対して、ハンドレンジ表通りフォールドするのはもったいないです。
もちろん、世界のヨコサワさんは初心者を想定してハンドレンジを狭くしたのだと思いますが、プリフロップはとりあえずコールしても、それほど損をすることはありません。とりあえずコールして、フロップでどのようにアクションしていいかわからない場合、そのときにフォールドしても遅くはないです。
スモールブラインドでもっとポットをスチールしたい
ボタンまでみんながフォールドしたとき、残りはビッグブラインドだけになります。あと一人なら私は積極的にレイズしてポットをスチールしたいです。ですが、ヨコサワハンドレンジ表はスモールブラインドからレイズするレンジが狭いです。
上の画像はスタック100BB、6人テーブルのときにスモールブラインドから3BBでオープンレイズしたときのGTOのハンドレンジ表です。A3oでもレイズしていますが、ヨコサワハンドレンジ表だとA7o以上でないとレイズしません。A6oはフォールドです。
トーナメント用のヨコサワハンドレンジ表でもA6o以上でないとレイズしません。トーナメントだとアンティがあるのでポットをスチールした場合、2.5BBもらえます。キャッシュゲームだと1.5BBです。
ポットからたくさんのチップを奪えるなら、より積極的にスモールブラインドから参加していきたいです。
上のハンドレンジ表はNTポーカーの100BBキャッシュゲーム用スモールブラインドのハンドレンジです。これをみるとA4oやA5o、K8o、J5sなどでも参加しています。正直、残りビッグブラインド一人だけでA5やA4をフォールドするのはもったいないです。あなたがA5を持っているときにレイズすれば、おそらくビッグブラインドのハンドに勝っています。
これらのハンドでフォールドするのは、勝っている可能性の高いハンドをフォールドすることになります。もちろん、ビッグブラインドのプレイヤーが頻繁に3ベットを返してくるプレイヤーならスモールブラインドのハンドレンジを狭くする必要があります。しかしそれ以外ではもっと広いハンドでスモールブラインドからレイズしたいです。
スモールブラインドからコールしたときがしんどい
上の画像はハイジャックからレイズしたときのスモールブラインドのハンドレンジ表です。スタックが100BB、キャッシュゲームになります。
キャッシュゲームでは、アンダーザガンからボタンの誰かがオープンレイズしてきたとき、スモールブラインドからコールするハンドというのはありません。
しかし、ヨコサワハンドレンジ表だとコールする状況がでてきます。レイズしたプレイヤーよりもワンランク上のハンドを持っているときです。
カットオフやボタンがレイズし、スモールブラインドのあなたがコールしたとき、上手なプレイヤーはビッグブラインドから積極的に3ベットしてきます。というのもオリジナルレイザーさえフォールドさせれば、大きなポットを獲得できるからです。フロップを戦わずに5BBから6BBも獲得できます。
この状況で3ベットに対してコールするのは難しいです。スモールブラインドはハンドが強ければオリジナルレイザーに対して3ベットします。オープンレイズにコールした時点で「私のハンドはそこそこ強いけど、3ベットするほど強くはありません。」と言っているようなものです。そしてほかのプレイヤーが3ベットしてきたら、コールするのも難しいハンドです。もし3ベットにコールできるハンドなら、そもそも自分から3ベットしたほうがいいです。
実際にビッグブラインドから3ベットが飛んできました。JToではコールできません。
スモールブラインド vs ビッグブラインドの3ベットに弱い
アンダーザガンやハイジャックからオープンレイズして3ベット返されたとき、ヨコサワハンドレンジのルールに従うと強いハンドでもフォールドしなければいけないということを『3ベットに対してどのようなアクションをしたらいいのか?』で説明しました。
あなたがスモールブラインドからオープンレイズし、ビッグブラインドから3ベットが返ってきたときも同じことが言えます。『相手のポジションのハンドランクから2つ上の場合、3ベットできる』と定義すると、スモールブラインドは白ランクで、3ベットをしたビッグブラインドは緑ランクのハンドで3ベットしたことになります。
それに対してスモールブラインドでコールできるのは黄色ランクです。かなり多くのハンドをフォールドしなければいけません。
私はスモールブラインドからA2sでレイズしました。緑ランクのハンドです。ビッグブラインドが3ベットを返してきたのでフォールドしましたが、これはもったいないアクションです。というのも、ビッグブラインドの3ベットレンジはかなり広いからです。
これはスモールブラインドからレイズがあったときのビッグブラインドのハンドレンジ表です。J2sやT2s、T8oなどの弱いハンドでも3ベットします。
これはスモールブラインドのオープンレンジがかなり広いため、弱いハンドでレイズしたスモールブラインドに3ベットを返してプレッシャーをかけるためです。上手なポーカープレイヤーは、スモールブラインドのハンドレンジが広いことを知っているので、3ベットを積極的にしてきます。
そのためスモールブラインドもビッグブラインドの3ベットに対して、広いレンジでコールしなければいけません。場合によってA2sやK5sのような強くないハンドでブラフ4ベットをすることもあります。
ヨコサワハンドレンジ表通りにプレイするとフォールドしすぎになってしまいます。
他のプレイヤーの参加率が高いと全くゲームに参加できなくなる
エムホールデムのプレイヤーはプリフロップでのゲームへの参加率が高く、アーリーポジション(UTGやHJ)からも積極的に参加してきます。すると後ろに座っているあなたは、ヨコサワハンドレンジ表の黄色ランク以上のハンドがないと参加できません。
黄色ランク以上のハンド数の割合を調べると、1326ハンド中、128ハンドでした。つまりカットオフからビッグブラインドに座っているとき、10回に1度しかゲームに参加できません。
強いハンドだけで参加すればフィッシュ相手に有利といいますが、ポストフロップでも複数人が残っているため、オリジナルレイザーによるコンティニュエーションベットやポジションを利用したブラフは難しいです。
結局、強い役を作った人が勝ちという単純なゲームになってしまいます。
私自身、エムホールデムでヨコサワハンドレンジ表を使いながらプレイしたとき、なかなか強いハンドが来ませんでした。20分、30分待ってやっとゲームに参加できる強いハンドがきます。私は3ベットで参加しました。
そして運良くAのトップペアができます。気合を入れてアグレッシブにベットすると、相手の84sフラッシュに負けてしまいました。

そんな弱いハンドでゲームに参加するなよ!と俺は言いたい

弱いハンドで参加しても、フラッシュやストレートが完成したときにたくさんのチップを奪えたら元がとれるんだろうね。
スタックが100BBぐらいであれば特に超タイトなプレイスタイルでも問題ないかもしれませんが、エムホールデムのように最大バイイン500BBというディープスタックだと、この低い参加率で勝つことは難しいです。
エムホールデムはセットやストレート、フラッシュなどのとても強い役を完成させて、そこそこ強い役を完成させたプレイヤーからチップすべてを奪うゲームです。
しかし、ゲームに積極的に参加しないとそもそもセットやストレート、フラッシュを完成させることができません。
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