最近ランドカジノに行ったばかりの友達に「どうしてカジノに行ったのか」と聞いてみました。
そんなん、楽しむためにきまってるやん
カジノゲームにはスロット、バカラ、ブラックジャックにルーレットといろいろありますが、多くの人にとってカジノで遊ぶ理由はエンターテイメントです。
ただ、ある程度のギャンブル経験を積むうちに、勝つことの優先順位が上がってきます。場合によっては勝ちたいという気持ちが強くなりすぎて、ギャンブル中毒になる人もいます。
ゲームの種類が何であれ、継続的にギャンブルで遊ぶ人の目的は「勝つこと」です。残念ながらギャンブルにはハウスエッジ(カジノ側に支払う手数料)というものが存在し、長い目で見ればずっと勝ち続けることは不可能なのですが・・・
ポーカーのように対個人でプレイするゲームと、完全に運任せのゲームとで、多少の違いはありますが、ギャンブルでは運と確率に、ハウスエッジについて意識する必要があります。そして長期的に見ると、どんなベテランプレイヤーも戦略なしでは、ハウスエッジの分だけ損をすることになります。
興味深いことに、このようなギャンブルの特徴は、トレード(投資)にも当てはまります。
一口にトレードと言っても様々な種類があるのですが、どんなトレードであれ共通するのは、成功するのはほんの一握りの人だけです。トレードで確実に儲けられる王道のようなものはありません。
下の画像はオンラインカジノのアフィリエイト報酬画面やねんけど、1人のプレイヤーが1日で50000ドル以上(500万円)稼いでる。
「スゲー、俺のアフィリエイト報酬は絶対にゼロやわ」と思っていたけど、数日後にはこの人、70000ドル(700万円)も負けてるんやんか。
このアフィリエイト画面でオンカジで稼ぐことは難しいということを悟ったわ。
ギャンブラーとトレーダーの共通点
これからギャンブラーとトレーダーの共通点と相違点について説明していきます。まずは共通点です。
1 目先の損と得に左右されがち
ギャンブルもトレードも、自分の予想した結果がすぐにわかります。
例えばルーレットなら、ホイールが回り始めて何秒か待つだけで、儲けたのか損したのか分かります。もちろんプロのギャンブラーなら、目先の勝敗に一喜一憂せず、先まで見通してゲームに臨むべきですが、多くのギャンブラーは目の前の勝敗にとらわれ、1回の勝負ごとに儲けたか損したかを気にしています。
トレードについても同じことが言えます。デイトレーダーのように、1日ごとに損得を勘定する場合は特に当てはまります。口では「日々の結果は重要ではない」などと言いつつも、実際には目を皿のようにして、その日の儲けをチェックしているのです。
唯一の例外は、頻繁に取引せずずっと同じ株を持ち続ける長期投資家です。
2 失敗したときは運で勝てば実力
ただ単に運が良かっただけにも関わらず、多くのトレーダーは自分の実力で予想が当たったと勘違いしています。その一方で負けた場合、市場の不正や自分の運が悪かったことを言い訳にします。
「情報量が違うのだから大手投資会社にかなうはずがない」などと愚痴る個人トレーダーはいつの時代にもいますね。
一方、カジノで遊ぶ人は「ギャンブルの結果は運次第」ということを理解しているように思います。でも実際は真逆で、カジノに入場したとたん理性はどこかへ飛んでいき、勝ったのは自分の実力、負けたのは運が悪かったせい、などと言い始めます。
トレーダーもギャンブラーも、勝ったときは自分の実力と勘違いし、負けたたときは運が悪かったと言い訳します。
3 システムベットとテクニカル分析を崇拝している
ギャンブラーはトレーダーの理屈をバカげていると批判し、トレードなんて単なる時間の無駄だと主張します。表やらチャートやら、延々と続く数字の羅列を分析しトレード戦略を探し求める、そんなことにギャンブラーは何の価値も見出しません。
対照的にトレーダーは、ギャンブラーを見下します。ギャンブラーがマーチンゲール法やラブシェール法、パーレー法など、ほとんど役に立たないシステムベットを必勝法のように利用するのが信じられません。
自分のことを頭脳明晰な市場観察者だと考えるトレーダーにとって、ギャンブルは子供の遊びのようなものです。何世紀にもわたって、確率的に負ける可能性が高いことが証明されています。
ギャンブラー・トレーダーともに、相手に対する批判はまったくもって正しいです。
そしてギャンブルやトレードをしない人にとっては、たとえテクニカル分析やシステムベットの知識がなくても、それらが必勝法にはならないとわかっています。
しかし、いったんトレードやギャンブルにハマってしまうと、その常識はどこかへ消え去ります。そして自分の信じるテクニカル分析・システムベットの理屈が正しいと信じ込んでしまうのは面白いですね。
俺もバカラでバンカーかプレイヤーを予測するため、罫線を分析するけど、あれって確率で考えると意味のない作業よな
4 ハイリスク・ハイリターンをねらう
トレーダーやギャンブラーは、「大きな利益を得るために、たとえ勝つ可能性が少なくても勝負する必要がある(そしてなぜか根拠のない自信がある)」と考えています。
トレーダーはギャンブラーに対して「バカラで大金を賭けるのは、お金をドブに捨てるようなものだ」と考えます。
一方、ギャンブラーはトレーダーに対して「噂話や怪しい自動売買ロボットのアドバイスでトレードをする方がよっぽど危険」と考えます。
一般の人からすれば、どっちも危険な行為やけどな
もう一つ、トレーダーとギャンブラーがやりがちなミスは、投入した金額が多いほど儲けも増えると勘違いすることです。確かに理論上はその通りなのですが、実際のトレードやギャンブルの現場ではうまくはいきません。
なぜなら金額が増えるほど恐怖心も増し、負けた時のことが頭によぎって判断がくもるからです。これは、途中で戦略を変更して予防できせん。また途中で変更すると結果から何も学ぶことができません。確実に負けることが分かっている時以外は、恐怖心で戦略を変えないでください。
5 勝ったときは大げさで、負けたときは嘘を付く
次の共通点は、トレーダーもギャンブラーも言っていることや、やっていることが信頼できないという点です。身近な人から儲けについて聞かれると、トレーダーもギャンブラーも嘘をまじえて大袈裟に答えます。
オンラインカジノ?そんなん余裕やで。俺はオンラインカジノで毎月100万円を稼いでいるし(現実は負けていることのほうが多い)
自分の儲けを自慢するのはトレーダーやギャンブラーに限ったことではありません。しかし、他の人達と違うのは、損をしたという現実を受け入れられず、他人も自分も騙し続けることです。
損をしているにも関わらず「儲かっている」もしくは「ほとんど損をしていない」かのように振る舞います。
彼らの多くは嘘をつき続けることで、そのうち何が真実なのか分からなくなっていくのですが、中にはビジネスとして意図的に嘘をついている人もいるので注意が必要です。
彼らはユーチューブやツイッター、ラインなどのソーシャルネットワークを利用して、自分が儲かっているかのような情報を発信しています。そして、「自分も稼ぎたい」という情報初心者を集めてオンラインサロンや情報商材などを販売して儲けます。
トレーダーだと入金画面や取引画面を偽造して、すごい稼いでいるかのようにみせかけます。ギャンブラーだと儲かっている場面だけをきりとり、その場面を見せています。
稼いでいる情報ばかりを配信し、何かを売りつけようとしている人は99.9%嘘つきだと思って間違いないです。
実際に長期間にわたってトレードやギャンブルをしている人の圧倒的多数は負けています。
負けることがわかっているから、トレーダーは偽造の入金画面や取引画面、ギャンブラーはカジノ側からもらった無料ボーナスを利用するんやろな。
6 怪しい情報で溢れている
かつてギャンブルは単に楽しくシンプルなものでしたが、現在ではインターネット上に、「稼げる情報」や「数千万円や数億円を稼ぐギャンブラー」が溢れ、まるで雑音のように簡単に儲けられると訴えかけてきます。
私も情報商材やコンサルティング系を販売している人をラインに登録していますが、毎日のように儲かる情報が届きます。くだらない内容のものが多いのですが、情報を正しく判断できない人は騙されるかもしれないので注意が必要です。
実際に俺も大負けしたとき、負けた金額を取り戻そうと1万円を数千万円に増やした自称プロバカラプレイヤーから情報商材を勝ったけど、ぜんぜん儲からなかったわ。
今でも、その人は名前を変えながら違う情報やコンサル、サロンなどを販売しているから、情報商材ってやっぱり儲かるんやな。
一方、トレード系の投資情報についても状況は同じです。毎日のように「これを使えばあなたも大金持ち」のような謳い文句の情報が送られてきて、うんざりしている人も多いでしょう。
そういう内容を信じる信じないは勝手ですが、現実には販売者だけが儲かっていて、購入者が儲けられません。私のように負けを取り返そうと、怪しげな情報に頼って、大胆な勝負に出ないよう気をつけてください。
トレードとギャンブルの相違点
共通点と違って、相違点は多くありません。
ギャンブルの場合は、生活費に手を出さずに余裕資金の範囲内で、適切なプレイをしている限り、楽しいものです。長い目で見れば負ける確率が高いことをきちんと理解し、楽しむための手数料を払う気持ちでプレイすれば、ギャンブル中毒になることもありません。勝っても負けても、カジノゲームそのものを楽しめます
ギャンブルとは違い、トレードはエンターテイメント性がないので、実際にトレードしていて楽しいということはありません。楽しいのは勝った時だけです。ランダムに注文を出したり、戦略なしに取引するのは投資ではなくギャンブルであり、そうならないよう投資家は一生懸命に取り組まなければなりません。とても楽しむ余裕などないのです。
もちろん、楽しむ代わりに経験を積むことで儲けられる確率は高まり、結果として満足感も得られるでしょう。
お金を増やそうと投資をするのはいいけど、個人投資家の85%は損をして、コンスタントに儲けているのは5%だけということを忘れないでね。
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