プリフロップでレイズしたプレイヤーが続けてフロップでベットするのは、コンティニュエーションベットと呼ばれて、すでにポーカーの世界では常識になっています。むしろ、挨拶ぐらいに思っている人もいるはずです。一方のディレイドコンティニュエーションベットはどうでしょう?
プリフロップでレイズしたプレイヤーが、フロップではコンティニュエーションベットをせずにチェックします。そして他のプレイヤーもフロップでチェックして、まだ誰も強気のプレイヤーがターンまでいないとき、プリフロップでレイズしたプレイヤーがベットすることをディレイドコンティニュエーションベットと言います。
もし他のプレイヤーがスロープレイをしていない限り、ターンまでベットしていないのであれば、『私は微妙なハンドを持っています』と言っているようなものではないです。
そこで、ディレイドコンティニュエーションベットを使い、相手の微妙なハンドをフォールドさせる戦略を使って、マイクロステークスをプレイしたいと思います。
ベット額は相手の弱いワンペアがフォールドすることを目標に、ポットの75%をベットします。
全部で20回、ディレイドコンティニュエーションベットをして成功率を調べます。ポットの75%の大きさでベットしたときに必要な勝率は43%です。2回に1度成功すれば、利益的になると言えます。成功率50%以上を目指します。
ちなみにポットの50%でベットすれば、必要な勝率は33%まで下がります。つまりポットの50%でブラフベットしたとき、3回に1度の割合で相手をフォールドさせればオッケーとなります。
※ブラフをするときに必要な成功確率は次のように計算できます。計算して出てきた数字よりも高い成功率であれば、そのブラフが利益的であると言えます。
こっちがチェックしても相手がベットしてこないということは、相手は微妙なハンドを持っているという証拠やろ?大きくブラフベットすれば、簡単に相手を降ろせるんじゃないかな?
いつもポーカーで負けてばかりのヒカルくんだから、今回は勝てるといいね
お、俺が負けるのは運が悪いだけやし。決して下手じゃないんやで
検証1回目
GGポーカーのラッシュ&キャッシュ2NLをプレイします。
なんと最初のディレイドコンティニュエーションベットでは、カットオフとボタンのプレイヤーの2人ともフォールドします。マルチウェイポットを獲得できました。
AKで3ベットしたら、ハイジャックのプレイヤーがオールインしてきました。通常であれば、100BBのキャッシュゲームで相手がオールインしてきたら、AKoはオールインにコールします。
これはハイジャックが4ベットしたときのビッグブラインドのハンドレンジです。プレミアムハンドではオールインしています。
しかし相手の3ベット率を見るとたったの4%です。ハンドレンジの上位4%だとポケットペアの8以上になります。
ハンドレンジ上位4%とプレミアムハンドAKでエクイティを計算すると、勝率はたった39.5%でした。したがって、せっかくAKが来たのですがフォールドします。
なかなかディレイドコンティニュエーションベットをする機会がありません。25分経過してもまだ1回だけです。本来ならジャックのポケットペアはショーダウンでも勝てる可能性が十分にあるのでブラフする必要はありませんが、ここでディレイドコンティニュエーションベットしました。
相手はフォールドして、今のところ成功率は100%です。ディレイドコンティニュエーションベット強い!!
今回はプリフロップで3ベットして、そこからフロップでチェックします。そしてナッツフラッシュドローができた状態で、ディレイドコンティニュエーションベットをしました。
相手はフォールドします。
今回は6のワンペアができているので、ディレイドコンティニュエーションベットをする必要はないかもしれませんが、検証のためにベットします。
そして相手はフォールドで4連勝!
残念ながら5回目のディレイドコンティニュエーションベットは失敗。相手の10のワンペアでした。
思ったよりもディレイドコンティニュエーションベットをするタイミングはなくて、平均して10分に1度くらいです。タイミングは少ないですが、成功率は80%とかなり高いです。
そして今回は、たった1時間で250BB以上、5.81ドルも勝ちました。上振れ最高です!
検証2回目
A7のハイカードでディレイドコンティニュエーションベットをして相手はフォールド。幸先の良いスタートをきります。
7のワンペアなのでディレイドコンティニュエーションベットをする必要がありませんが、検証のためターンでベット。相手がフォールドしたので2回目も成功します。
ディレイドコンティニュエーションベットをすると、カットオフのプレイヤーが突然オールインしてきます。フロップでは相手もチェックしています。Qがでることで突然ハンドが強くなるということがあるのでしょうか?
パニクってしまいフォールドしてしまいました。
しかし、ハンドとボードをよくみるとJTsはフラッシュドローでさらにオープンエンドストレートドローもついたモンスタードローです。これは大きなミスです。
実際にGTO解析で調べてみても、ターンでベットして相手がレイズしてきたらオールインが71.4%になっています。フォールドは0.1%です。
エクイティを見ても37.1%あります。
オールインにコールするために必要な勝率を計算します。オッズの計算が
オッズ=勝ったら獲得できるチップの量÷コール額
です。
これを計算するとオールインにコールした場合のオッズは約2.81です。
必要勝率は次の計算で求めることができます。
必要勝率=1÷オッズ
計算すると必要勝率は約36%になります。あなたのハンドの勝率が36%以上あれば、相手のオールインにコールして良いことになります。
私のハンドJTsはエクイティが37.1%なので、勝率は37.1%といえます。必要勝率36%より高いので、オールインに対してコールが正解です。
話が長くなりましたが、ディレイドコンティニュエーションベットに失敗しただけでなく、ターンでのアクションにも失敗してしまいました。
ディレイドコンティニュエーションベット4回目。今回はフラッシュドローの状態でベットして相手はフォールド。今のところ3回成功、1回失敗です。
最後はAJsにコールされてディレイドコンティニュエーションベットが失敗します。AもJもボードに1枚もない状態で相手をフォールドさせることができなかったのは残念です。
今回は3勝2敗とあまり良い成績ではありませんでした。ディレイドコンティニュエーションベットでの勝率は60%です。
ただ利益的かどうかで考えると、勝率43%以上あればよいので今回も成功したといえます。一方、ゲームそのものは63BBも負けてしまいました。
検証3回目
97のワンカードで最初のディレイドコンティニュエーションベット。ワンペアなので、ベットする必要もありませんが相手をフォールドさせることができました。
プリフロップでアンダーザガンがミニマムベット、私が3ベットをします。スモールブラインドがコールして、アンダーザガンはフォールドしました。
3ベットしているので、少しポットが大きくなっています。ここで思い切ってポットの75%のディレイドコンティニュエーションベットします。運よく相手がフォールドしてくれました。
Jのハイカードは弱いので、おそらく相手がハイカードだとしてもショーダウンでは勝てません。弱いハンドで相手を降ろすことができたので、かなり価値のあるブラフです。
今回はディレイドコンティニュエーションに失敗します。相手は8のポケットペアでした。ミドルペアを降ろすことができなくて残念です。
フロップのボードは2AKとオリジナルレイザーに有利なボードです。しかし、カットオフのプレイヤーはチェックします。このチェックはかなり怪しいです。
通常、オリジナルレイザー側に有利なボードであれば、たとえハイカードだとしてもほぼ100%コンティニュエーションベットをします。AAやKKでセットを完成させてスロープレイをしている可能性もあります。しかし、本当に弱いハンドでチェックしているのかもしれません。
ターンでベットをすると、相手は素直にフォールド。84のハイカードでは、ショーダウンまでいったときに、必ず負けてしまいます。このようなハンドはブラフすることで利益的になることが多いです。
ディレイドコンティニュエーションベットではありませんが、フロップもしくはターンで相手がチェックして弱気になった場合、ポットの75%の大きさでブラフベットするのは、かなり利益的になると思います。
いいハンドが多かったのか3ベット率が17%とかなり高くなってしまいました。このような高い状態だとライト3ベットをしてもコールされてしまいます。したがって本当に強いハンドのみで3ベットします。逆にここまで3ベット率が高いと、AAやKKなどの超強いハンドで3ベットしたときに相手にコールしてもらいやすくなります。
2のワンペアでディレイドコンティニュエーションベットをし、相手がフォールドします。3勝1敗です。今回の検証でもディレイドコンティニュエーションベットは強いです。
最後は相手にコールされて、ディレイドコンティニュエーションベットは失敗です。しかしハートが3枚あるのでフラッシュのふりをしてリバーでベットすると、相手はフォールドします。
3勝2敗とディレイドコンティニュエーションベットの成功率は60%です。今のところすべての検証で高い勝率を獲得しています。勝負自体も16BBのプラスでした。
検証4回目
今のところディレイドコンティニュエーションベットの成功率は高いです。今回が最後の検証になります。このまま高い成功率になるのか見ていきましょう。
最初のディレイドコンティニュエーションベットはコールされて失敗します。なんと相手はQJoというかなり弱いハンドです。
こちらはAを持っていたのでショーダウンでは勝ったのですが、なぜQJoという弱いハンドを降ろすことができなかったのか。残念です。
なんと2回目も相手にコールされてしまいます。今までとは全く状況が違い、なんとディレイドコンティニュエーションベットの成功率は0%です。
65のハンドだとショーダウンで勝てません。したがってポットの75%でブラフベットします。相手がフォールドして勝つことができました。
AKのプレミアムハンドのときにディレイドコンティニュエーションベットをして相手がフォールド。やっと成功しました。
無事に4回目は成功します。これで勝率は50%です。
ボードにAがあるので、本来はフロップでコンティニュエーションベットするべきボードです。ただ今回はディレイドコンティニュエーションベットのためにチェックしました。そしてターンでベットして相手がフォールド。無事に勝つことができました。
最初に2連敗したので利益的にならないのかと思いましたが、その後に3連勝して勝率は60%。35BB勝つことができました。
まとめ
GGポーカーのラッシュ&キャッシュのマイクロステークスでディレイドコンティニュエーションベットを20回しました。その結果、13勝7敗で成功率は65%とかなり高かったです。
ぜひオンラインポーカーの低レートをプレイしている方は、コンティニュエーションベットだけでなく、ディレイドコンティニュエーションベットも利用してみていください。
フロップにAかK、もしくはペアボードになったときはオリジナルレイザー側に有利なことが多いです。そこで、それ以外のボードでハイカードになったとき、コンティニュエーションベットの代わりにディレイドコンティニュエーションベットをしてみてはどうでしょうか?
今回、2NLをプレイして200BB以上勝つことができた。もしかしたらマイクロステークスなら、オンラインポーカーで儲けることができるかもな。また挑戦してみよう。
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