ルーレットは、カジノのゲームの中で最も歴史があり、簡単に遊べるゲームです。ディーラーがホイールの端にボールを投げ、そのボールが落ちたポケットの数字を当てれば勝ちです。ホイールにはヨーロピアンルーレットで37個、アメリカンルーレットだと38個の数字が書かれています。
カジノで初めて遊んだゲームがルーレットだったという人も多いのではないでしょうか。
ルーレットでの勝率を最大限に上げるためにはどうすればいいのでしょう?ルーレットには必勝法や攻略法はあるのでしょうか?
以下にいくつかの方法を挙げますが、期待しているような答えではないかも知れません。プレイヤーの負けを最小限にする方法はあるのですが、ルーレットは、確率統計上、どうしてもカジノが有利になってしまうゲームです。
ヤフーオークションを見ると
数十万回の検証によって編み出された、オリジナルロジック!
隙間時間にポチポチするだけで、日利10%くらいは簡単に出ます
5万円でやっていれば、数分で5000円くらいです。
みたいな情報がありますが、本当に稼げるなら情報として売らずに自分で実践して稼ぐほうが手っ取り早いです。稼げないから情報として売ったり、コンサルティングをして稼ぐわけです。
今回の記事を読むことで、このような情報が嘘だということがわかります。ぜひ参考にしてください。
アフィリエイサイトでも「◯◯というオンラインカジノに登録してくれた人に稼げるベット方法を教えます」みたいなのがあるけど、アフィリエイト報酬は、プレイヤーの負けた金額の20%とかがもらえるから、本当にプレイヤーが勝てるようになったら、そのアフィリエイト運営者の人は困るよね。
ルーレットのハウスエッジは?ハウスエッジの低いゲームを選ぼう
ルーレットのハウスエッジ(カジノ側に支払う手数料)は他のカジノゲームに比べて簡単に計算することができます。ここではルーレットで遊んだときの1回あたりの手数料について具体的に計算してみます。
アメリカンルーレットの場合、ホイールには38個の数字(ポケット)があります。ポケットにはそれぞれ番号と色が付いていて、1から36の数字が書かれたポケットのほか、0と00の数字が書かれたポケットがあります。
0と00は緑に塗られており、ほかの数字は半分(18個)が黒で、半分(18個)が赤です。
ボールがどの数字に落ちるのか、その確率を計算してみます。38個のポケットがあり、そのうちの1つのポケットに落ちるので、その確率は38分の1です。
もし1つの数字に賭けて、その数字が当たったときの配当が38倍なら勝ち負けが公平のゲームですが、実際の配当は36倍です。
そのため、長期的にはカジノ側が利益を手にする仕組みになっています。
もう少し具体的に見ていきます。38通りの結果があるということは、38回遊んだ場合、平均すると37回負けて1回勝つ計算です。
1回あたり100ドルを賭けた場合、「100ドル×37回の負け=3700ドル」なので合計3,700ドルを失います。一方、数字を当てたときの配当は36倍なので賞金は3,600ドルとなります(ベット額100ドル+利益3500ドル)
利益3500ドル-損失3700ドル=マイナス200ドル、つまり200ドルの負けです。
この損失をプレイした回数(38回)で割って平均を出すと、1回あたり100ドルでプレイした場合、平均5.26ドルずつ負けてしまいます。毎回ベット金額の5.26%を失う計算なのでハウスエッジは5.26%です。
テーブルゲームによって、1%から5%のハウスエッジが設定されています。ブラックジャックだと0.4~0.6%、バカラで1.06%から1.24%です。
ハウスエッジが5.26%の場合、他のテーブルゲームよりも負ける可能性が高く、時間とともに大きく資金を失うことになります。
そのため、ルーレットで負けないための最初の戦略は、
・ハウスエッジの低い他のテーブルゲームにも挑戦する
です。
0が一つしかないルーレットを見つける
ホイールによっては、0と00の代わりに、0が一つだけのものがあります。0が1つのルーレットでプレイすれば、0と00があるルーレットよりも勝率が上がります。
0が一つだけのルーレットで、1つの数字に賭けた場合、当たる確率は37分の1です。(0と00があるルーレットは38分の1)一方、当たったときの配当は36倍と同じです。
払い戻しが同じなので、0が1つだけのルーレットはプレーヤー側にかなり有利となります。
0が1つのルーレットで37回プレイした場合、確率的な損失は3,600ドルで、勝ち分は3,500ドルになります。0と00があるルーレットと比べると、純損失は200ドルから100ドルに減ります。また、1回のゲーム当たりの平均的損失は5.26ドルから2.70ドルとなります。
つまり損失はほぼ半分となるので、0が1つのルーレットは負けにくいルーレットと言えます。
ヨーロピアンルーレットはおすすめですが、アメリカ、特にラスベガスで見つけるのは難しいです。あったとしても、最低ベット額が通常より高く設定されていることが多いです。
ラスベガスには0と00だけでなく000の3種類のゼロがあるルーレットが増えてきているんだって。メキシカンルーレットと呼ばれているんだけど、ハウスエッジが7.7%とボッタクリルーレットなので、見つけても遊ばないほうがいいで。
ルーレットを選ぶ際の決め手は最低ベット額
ハウスエッジが最も低いルーレットを見つけることは、負けないための戦略の一つですが、最も大切なことは、テーブルでの最小ベット額です。
カジノでの1時間あたりの予想損失は、1時間で使ったプレイ金額の合計をハウスエッジの割合で掛け算すれば計算できます。
ルーレットのテーブルでは、多くの場合1時間あたり50から60ゲーム行われます。毎回10ドルを賭けた場合、1時間あたり500〜600ドルを使う計算になります。
もし、最低ベット額が100ドルのテーブルにいた場合は、1時間あたり5,000ドルから6,000ドルとなります。
最低ベット額が10ドルと100ドルのテーブルで、1時間あたりの損失予想額がいくらになるのか調べてみます。
10ドルが最小ベット額のテーブルでプレイしていて、ハウスエッジが5.26%とします。予想される損失額は5.26%に500ドルを掛けたもの、つまり26.3ドルです。
一方、最低ベット額が100ドルのテーブルでプレイした場合の損失額は、263ドルです。10ドルベットに比べて1時間あたり200ドル以上負けると予想できます。
ここで提案したい戦略は、退屈しない程度にできる限り低い掛け金で遊ぶことです。もちろん手持ちの資金が1000万円以上あるなら、10ドルベットでルーレットをプレイするのはつまらないでしょう。
でも、200ドルだけを持ってカジノで遊ぶ場合、1回あたり10ドルぐらいの掛け金が、リスクと報酬のバランスがちょうどよく、長く楽しく遊べるはずです。
マーチンゲール法は使わない
勝負の勝ち負けで次のベット額を変えるベット方法のことをシステムベッドといいます。そして最も一般的に知られているシステムベッドがマーチンゲール法です。
マーチンゲール法は負けるたびに賭け金を2倍にする方法で、通常、イーブンマネーベットをしている時に利用します。
負け続けない限り確実に利益をだせるので、ギャンブル初心者の中には絶対にギャンブルで稼げる必勝法だと勘違いしている人もいます。
ですがマーチンゲール法を使っても、ゲームでのハウスエッジを変えることはありません。長く遊べば遊ぶほど、どこかでカジノ側が勝つようになっています。
連続で10回負ける可能性は低いです。ですが0.097%の確率で起こります。そして、0.1%、0.01%とほぼ起こらないことが、ギャンブルでは起きてしまいます。実際に私はマーチンゲール法で10万円を失いました。
マーチンゲール法の欠点は、負けが続くと信じられないくらい大きなベット額になります。そして最終的には手持ちの資金や各テーブルでのベット限度額を超える金額で、賭けをする必要が出てきてしまいます。
たとえば奇数に10ドル賭けたとします。負けた場合、次のゲームでは20ドルを賭けます。次で勝った場合は、先程の損失を取り戻し、さらに10ドルの利益です。
もし2回目のゲーム(20ドルの賭け金)で負けた場合、次は40ドルを賭けます。再び負けたら、次のゲームは80ドルを賭けなければなりません。
マーチンゲール法の短所は、どれだけ掛け金を増やしていっても最終的に勝った時のプレイヤーの純利益は、たった10ドルです。掛け金は80ドル、160ドル、320ドルと数回負けただけで大きくなりますが、損失を取り戻すためだけのものです。たとえ7回負けたあとに1280ドルをベットし勝ったとしても、実際の利益はたったの10ドルです。
資金がほぼ無限にある場合や、カジノにベットリミットがない場合は良いでしょうが、実際には、マーチンゲール法は賭け金の額がすごいスピードで大きくなるので実用的ではありません。
10ドルから始めた時の掛け金の動きは以下のとおりです。
10ドル、20ドル、40ドル、80ドル、160ドル、320ドル、640ドル、1280ドル、2560ドル
最低ベットが10ドル、最大が1,000ドルのテーブルで遊んでいる場合、7回連続で負けてしまうと最大ベットの金額を超えてしまうので、この方法は使えなくなります。
またその時点で、損失はすでに1,270ドルになっているので、さらに1,280ドルをベットするには、2,550ドル以上の資金を持っている必要があります。
ほとんどのルーレットのプレイヤーは、最低ベットが10ドルのルーレットでマーチンゲール法を使うほど資金は持っていません。また十分な資金を持っているのなら、10ドルしか純利益が出ない方法は使わないでしょう。
ほとんどの人が8回、9回連続で負けるとは考えていません。もちろん、それほど連続で負けたり、連続で勝ったりすることは少ないですが、長時間遊んでいれば起こります。
私はマーチンゲール法ではないですが、モンテカルロ法で1000回あそんだらいくら稼げるかという企画をしました。このとき1000回あそぶ前に12連敗してしまい、もう少しで大損するところでした。
マーチンゲール法を行うと、少しづつ数回にわたって勝てることが多いです。しかし、最終的には、これまで勝った分をすべて帳消しにしても足りないような大きな負けを経験します。これは1ヶ月後か半年先かもしれません。でも、必ず連続で負けるときがきます。
マーチンゲール法は、他のシステムベッドと同じく欠点があります。それは1回プレイするごとに支払われるカジノ側への見えない手数料率を変えることができていないということです。つまりハウスエッジが1.35%、2.63%、2.70%、または5.26%である場合、それらの数字は、どんなに掛け金を増やしたり、いろいろなシステムベッドを組み合わせたりしても変わりません。
ちなみにハウスエッジを変える唯一の方法はカードカウンティングです。
ホイールの歪みや出目の偏りや調べても無駄
ルーレットホイールは人間が作ったものなので、歪みや傾きで特定のポケットに落ちやすくなることもあります。もし頻繁に同じ数字がでてくる場合、その数字にベットすれば勝つことができるかもしれません。
実際にルーレットの傾きを利用して大金を稼いだ人もいます。
ホイールの歪みや傾きを知るには、膨大な量のデータを取得する必要があります。そのためには、テーブルに座ってルーレットが回るのを観察し続けなければなりません。
それだけでも大変ですが、テーブルにただ座っていることは許されないので、どうしても賭けなければなりません。またスロットマシンの近くにルーレットが置いてあることもありますが、ルーレット用の椅子に座り続けるのもよくありません。
確実にホイールの歪みや傾きを見つけるためには、1,000回以上回転させ、結果を記録する必要があります。少なくとも20時間はかかるでしょう。
ここで気をつけなければいけないことがあります
ホイールに歪みや傾きが全く無い場合もあります。その場合、20時間が無駄になります。
またハウスエッジを超えることが出来ない小さな歪みしかなかった場合も、20時間が無駄になります。
しかし本当に歪みや傾きのあるホイールを見つけたら、大金持ちになれるでしょうか?
残念ながらカジノでは、ルーレットのテーブルとホイールの場所を常に変更しています。例えば、昨日20時間費やして測定したルーレットとテーブルは、今日はどこにあるでしょう?
ホテルで6時間ほど寝て、カジノに戻ってきた時、カジノ側はそのテーブルを動かしている可能性があります。
そうなると、努力が無駄になります。
ルーレットは前後の結果に影響を受けない
一部のルーレットプレイヤーは、前のゲームの結果を記録して、次のゲームを予想します。しかし結果を記録しても意味がありません。というのもルーレットホイールの各スピンは独立事象だからです。
ルーレットホイールには38個の数字があり、そのうち18個は黒です。ボールが連続して8回、黒に落ちた場合、9回目で再び黒が出る確率はどのくらいですか?
一部のプレイヤーは、何らかの理由で黒に勢いがあるとして、次のゲームでもボールが黒色の数字に落ちる確率が高いと考えます。
一方、赤が「そろそろくる」と考える人もいます。
でも、数学的に次に黒がくる確率は、黒の数字18個を合計38個の数字で割ることで計算できます。確率は18/38、つまり47.37%です。
次のゲームで黒がでる確率に、一つ前のゲーム結果は1ミリも影響を与えることはできません。
このような勘違いは、「ギャンブラーの誤謬」と呼ばれる思い込みです。各ゲームの結果に注意を払うことでルーレットで稼げると考えているなら、それは間違いです。
確かに、同じ数字や色が続けて出ることはあります。しかし、それは偶然であって、次のゲームに影響を与えるものではありません。
ルーレット独特のルールを理解しよう
一部のカジノでは、イーブンマネーベット(赤or黒、奇数or偶数、前半or後半など、当たったときに掛け金と同額の賞金がもらえるベット)で特別なルールが適用され、ハウスエッジが小さくなります。
アメリカでラスベガスの次に大きなカジノ、アトランティックシティのカジノでは、0もしくは00にボールが落ちてイーブンマネーベットで負けた場合、賭け金の半分しか失いません。
この特別なルールにより、ハウスエッジが5.26%から2.63%に減少します。ヨーロピアンルーレットのハウスエッジ2.70%より低くなります。
ただし、これはイーブンマネーベットにだけ当てはまります。他の賭け方をすれば、この2倍近いハウスエッジとなるので注意してください。
ヨーロッパのカジノでは、「アン・プリゾン」という独特なルールがあります。イーブンマネーベットをしてボールが0に落ちた場合、すぐにチップが没収されるのではなく、一時的にそのチップは保留となります。そしてもう一度、ディーラーがボールを投げて当たった場合、そのチップは返還されます(通常の配当はもらえません)
アン・プリズンルールでは、ハウスエッジが半分になります。ヨーロピアンルーレットでプレイしている場合、このルールにより、ハウスエッジは2.70%から1.35%に減少します。
この時点で、ハウスエッジはバカラと同じくらいになります。ブラックジャックのハウスエッジはかなり低いので、たとえアン・プリズンルールを採用したルーレットでもブラックジャックで遊んだほうが負けにくいです。
ただしブラックジャックの場合、基本的な攻略法を知らない場合は、ルーレットで遊んだほうが勝率が高くなります。
まとめ
ルーレットはとても楽しいゲームですが、ハウスエッジの分だけ遊べば遊ぶほどお金を失うゲームです。ギャンブルに熱中すると、ついつい大金を賭けてしまいますが、胴元が有利であるということを忘れないでください。
ルーレットのハウスエッジはブラックジャックやバカラに比べて高いのでおすすめしません。それでもルーレットで遊びたい場合は、掛け金を低く抑えましょう。そしてハウスエッジの低いルーレットで遊びましょう。00があるルーレットで遊んではいけません。
またルーレットの攻略法や必勝法に騙されないようにしてください。ウェブサイトやライン、ツイッターなどのソーシャルネットワークの中には、初心者を騙してお金を稼ごうとしている人がたくさんいます。
そのような人に高いお金を支払い必勝法や攻略法を勝ったとしても、ハウスエッジは変わりません。
コメント